合格率から見たマンション管理士試験の難易度

これからマンション管理士の資格を目指すみなさんにとって、試験の難易度は、最も気になることのひとつでしょう。マンション管理士の試験の受験者層は?どのくらい学習準備をすれば合格圏内に突入できるのか?このページでは、本試験の過去データをもとに、マンション管理士試験の合格率や難易度などを検証してみます。

まずは、過去のデータから見ていきましょう。

<データ1/過去5年間の実施結果>
年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点?
2005年度 26,184人 1,909人 7.3% 34点
2006年度 21,743人 1,814人 8.3% 37点
2007年度 19,980人 1,479人 7.4% 36点
2008年度 19,301人 1,666人 8.6% 37点
2009年度 19,120人 1,444人 7.6% 34点
2010年度 17,704人 1,524人 8.6% 37点
2011年度 17,088人 1,587人 9.3% 36点
2012年度 16,404人 1,498人 9.1% 34点
2013年度 15,383人 1,265人 8.2% 38点
<データ2/年齢別受験者の傾向 平成21年度>
年齢 受験申込者数 受験者数 受験率 合格者数 合格率
~29歳 2,324(10.6%) 1,952(10.2%) 84.0% 183(12.7%) 9.4%
30歳~39歳 5,145(23.5%) 4,289(22.4%) 83.4% 426(29.5%) 9.9%
40歳~49歳 5,230(23.8%) 4,507(23.6%) 86.2% 351(24.3%) 7.8%
50歳~59歳 5,461(24.9%) 4,875(25.5%) 89.3% 283(19.6%) 5.8%
60歳~  3,775(17.2%) 3,497(18.3%) 92.6% 283(19.6%) 5.7%
合計 21,935 19,120 87.2% 201(13.9%) 7.6%

データ1から読み解けることは、マンション管理士の試験は、毎年2万人前後が受験していること。合格率が7~8%台で推移しているということです。
法律の知識を中心に問う国家試験で合格率が10%以下にある資格には、ほかに社会保険労務士や行政書士などがあります。どちらの資格も、合格までには1年、もしくはそれ以上の試験勉強が必要といわれている資格です。そして社労士や行政書士に合格した多くの人は、開業者として独立独歩の道を歩んでいます。
マンション管理士の資格も、そのような難易度・位置づけにある資格と踏まえておくのが良いでしょう。開業後、その資格のみで生業を成り立たせることのできる資格にはやはり、取得までに相応の努力が必要だということのようです。

●建築・不動産業界で働く人の受験者多数

マンション管理士の試験の難易度を推し量る場合には、受験者の年齢層を把握しておくことも大事です。上記の「データ2」です。注目していただきたい事実は、受験者の中心層が30代・40代・50代の広い範囲にまたがっていることです。どの世代も受験者数は5000人を超えほぼ横並びです。またこの3世代の合格率もほぼ同じです。

この数値は一体何を意味しているでしょうか?国家資格を取得して独立を目指すのは、その決心を30代、遅くて40代にするのが一般的ではないでしょうか?しかしマンション管理士の試験に関しては、50代も中心的な受験者層なのです。
答えから先に言いますと、この資格で生計を立てるつもりはなく、マンション管理組合のリーダー的な存在として、マンション管理士の資格を活かしたい思いの年配層が、50代以降には多いということです。いわゆる組合員による「マンションの自主管理」という方向を目指している受験者層も多いのです。マンションの運営・維持には、当然ながら高額なお金が必要になります。「住まいは安全・快適に維持したいが、なるべく懐は痛ませたくない」。そのような思いが働くのは自然のことでしょう。

このページのテーマは難易度です。私がお伝えしたい各論は、年配者の受験者が多いということではありません。そのような受験者のなかには、長い間、建築や不動産、また法律が関係する仕事に従事した方々が少なくないということです。ですから50代・60代の合格率も必然的に高いものになります。またこのことは、40代、30代へと年齢層を下りていっても同じことが当てはまります。
つまりこの資格試験は、そもそもマンション管理士を目指すに相応しい素地を持つ人がたくさん受験をしている資格だということです。そのような背景があって、合格率7~8%の難関試験であるという認識が必要だと管理人は思っています。